デザイン×ITで、ともに作り、変わる夏。

デザインやITの力で、滋賀の公共をハックしよう--
県内の有志がフラットに集い、さまざまな事務手続に取り組む県庁職員の様子をヒントに、地域課題を解決する新たなサービスを自由に作りあげる、4週間の短期集中サービス開発プログラムを開催します。

Tech Lake Sprint 開催レポートを掲載します

フィールドは「滋賀県庁」。行政職員の普段の仕事から「本音」を見つけ、この滋賀に役立つサービスをつくりあげよう

本プログラムでは「滋賀県庁」をフィールドに、県庁職員の仕事からヒントを見つけ、職員だけでなく県民に役立つようなサービスを、皆さんと一緒につくりあげます。

4週間という限られた時間のなか、膨大な調査や開発を行うのではなく、「利用者の本音に応える必要最小限の改善」を目指します。必要最小限の一例として、最近県内の市町では、市町のホームページに行けば窓口の混雑状況がリアルタイムでわかる「混雑ランプ」を設置しはじめました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000087.000023072.html

これは窓口の担当者が、窓口状況を見てボタンを押し、その混雑状況がホームページに反映されるだけのシンプルなシステムです。このようなシンプルな改善でも、電話問合せの減少やコロナ禍での来庁判断などに繋がり、利便性向上に繋がっています。更に混雑記録を蓄積して分析することができれば、窓口業務改善にも活かせようにもなります。
本イベントでは、このような「必要最小限の改善」を目指して、課題抽出・プロトタイピング・UIUXテスト・ユーザーテスト・仮説検証を行い、最終日までにサービスインを目指します。

作られたサービスは、作った皆さん自身のものです。(当日参加者の皆さんと取り交わす秘密保持契約の範囲を除きます)。プログラム終了後も参加者どうしで自由にサービスの開発、ローンチなども行うことができます。

プログラムの核となる「デザインスプリント」

このプログラムは「デザインスプリント」という手法を用いて行います。デザインスプリントとは試行錯誤に基づくサービス開発/改善の手法で、短期間でアイデア・構築・テスト・修正を行い、サービスの課題や顧客の悩みごとに対する答えを導くというものです。

デザインスプリントは、そのプログラムの状況に応じて期間やサイクルを柔軟に変えて行いますが、デザインスプリントが重要としているのは「チームで集中して取り組むこと」、そして「利用者からのフィードバックを受け続けること」です。
デザインスプリントは、明確に期限が区切られたなかチームで集中して課題に取り組むことによって意思統一をはかっていくという点に特徴があります。また、共同作業・多様性を重視し、開発チームだけでなく顧客ともフラットな関係を築くことで、前向きに失敗を受け入れあいながら人間中心のサービスを作り上げていくという点も、大きな特徴です。

実際に国内で行われたデザインスプリントの体験記事が参考になりますので、ぜひご覧ください。

Startup Weekend Shiga より)

4週間のプログラムの流れ

Tech Lake Sprint は、次のようなプロセスで4週間のプログラムを行います。参加者で4〜5人ずつのチームを組み、各チームがオンライン等を活用しながら自主的に活動を行っていきます。

Week 1:
洞察

最初の1週目は、2~3日と時間をかけ、解決すべき問題を見極めます。実際の職場を見学しながら、職員へのユーザーインタビューを行なったり、その洞察や分析から、行政職員の普段の仕事に埋もれた「本音」を見つけます。

Week 2:
仮説

2週目は、1週目で得られた洞察や分析を起点に、解決のためのアイデア(仮説)をチームで出し合い、何を行っていくのかを決めます。

Week 3-4:
試作&テスト

3~4週目は、プロトタイプ(試作)をつくることで、インタラクションやユーザー体験への理解を深め、アイデア(仮説) の検証を行います。検証結果から改善点を模索したり、そもそも決めた仮説が正しかったのかを確認し、必要に応じてピボット(方向転換)を行います。そして最終日までにサービスインを目指します。

ファシリテーター

この4週間のプログラムでは、以下のファシリテーターが各チームの伴走役としてサポートします。

上田準也

一般社団法人インパクトラボ 代表理事

SDGsの研究室をコンセプトに、インパクトラボを設立。立命館大学イノベーション・アーキテクト養成プログラム(通称:EDGE+R)でデザイン思考を学び、IoT自転車の開発などを行い、株式会社COMARSを創業。インパクトラボでは、立命館・社会起業家支援プラットフォーム(RIMIX)の運営や守山市の若い世代の起業家育成事業「もりやまキャリアチャレンジ」を企画立案・運営している。

吉武莞

一般社団法人インパクトラボ 理事/株式会社COMARS 取締役COO

福岡県出身。立命館大学情報理工学部。高校から学生新聞に携わり、高校・大学を通じて記者・編集者として活動。その他大学でのイベント企画・運営や広報担当などとして活動。大学在学時に大学発ベンチャーCOMARS社・インパクトラボに所属し、ディレクター・デザイナーとして活動し。ロゴ制作やフライヤーデザインなどのグラフィックデザインや、映像制作を専門として様々な活動を行う。

田口真太郎

成安造形大学 未来社会デザイン共創機構 研究員

滋賀県立大学大学院 環境科学研究科修了後、近江八幡市地域おこし協力隊を経て、まちづくり会社㈱まっせのマネージャーとして設立時より活動。大学や専門家と地域と連携し、伝統文化のリサーチからセミナーやワークショップを通じた人材育成など、コミュニケーションプログラムの設計から運営を行なっている。現在は、成安造形大学 未来社会デザイン共創機構 研究員、滋賀県立大学 非常勤講師、滋賀県社会教育委員なども務める。

戸簾隼人

コンサルティング事務所 シンカブル 代表/一般社団法人インパクトラボ 監事

野洲市出身、上海経由、滋賀県育ち。中高とソフトウェア・WEB開発に従事。大学時代、上田氏と共にインパクトラボ・COMARSを設立。2020年立命館大学を卒業し、県内コンサル会社に従事。インフラ管理・ICT導入・開発設計・電気電信施工を主に担当。コンサルティング事務所では、素人でもわかりやすい汎用システム開発から、電気工事の経験を活かした施工や、デジタルマーケティングを活かした形での設計・運営を行う。

筈井淳平

滋賀県地域情報化推進会議事務局/滋賀県総合企画部情報政策課

東京・大阪を拠点に動画配信を中心とするソリューション営業を経験した後、滋賀を拠点にフリーランスのPRプランナー・ウェブプランナーとして活動。フリー時代は滋賀県内のオープンデータ推進やシビックテックのきっかけとなったプロジェクト「Code for Shiga / Biwako」の発起人として活躍。2015年に滋賀県入庁後、国際室、南部健康福祉事務所を経て現職。職員有志による政策×デザインの提言プロジェクト「Policy Lab. Shiga」の立ち上げ・運営に携わり、話題となる。

開催概要

開催期間

2021年9月5日(日曜)〜9月24日(金曜)の各週末

初日9月5日(日)に行うキックオフで、チームビルディングを行います。それ以降は、原則SlackやZoomなどのオンラインツールを活用して、各チームで自主的に行動します(ファシリテーターがチームごとに個別相談など応じます)。

会場でのプログラム開催予定は以下のとおりです。なお期間中は以下の日程以外についても、必要に応じて県庁内のスペースをご提供します。

  • Week 1:
    9月5日(日)10:00〜17:00(キックオフ・洞察)
    9月6日(月)10:00〜17:00(洞察)※1
  • Week 2:
    9月12日(日)13:00〜15:00(仮説設定)
  • Week 3–4:
    (チーム活動のため、全体的な集合はなし)
  • 最終発表・交流会:
    9月24日(金)13:00〜15:00※1

※1 平日の参加が難しい場合はエントリーの際にお申し出ください。チームビルティングの際に考慮します。

【8月27日更新:Week 1〜2に行うワークショップは、すべてオンライン開催とします】

9月5日(日)より実施する短期集中サービス開発プログラム「Tech Lake Sprint」について、8月27日(金)より新型コロナウイルス感染症にかかる緊急事態宣言の実施区域に滋賀県が追加されました。それを受けての滋賀県の対策方針が以下更新されたことを受け、9月5日(日)・6日(月)、また12日(日)に滋賀県庁で実施予定のワークショップは【オンライン開催】とすることとしましたので、お知らせします。

※滋賀県における現在の感染拡大防止対策について
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/bousai/sougo/313693.html

当日までにチーム編成を行い、「Zoom」と「Slack」を使って行います。ワークショップの実施日時についての変更はありませんが、当初予定していた現場観察やインタビューは、オンラインを通じて行うことになります。いろいろと不自由な点が生じるかと思いますが、ご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。

会場

滋賀県DX官民協創サロン(滋賀県庁 新館7階)

「滋賀県DX官民協創サロン」は、滋賀県ICT推進戦略に基づき、県、県内市町および事業者のDXに向けた積極的な取組と、DXについて高い専門性を有する民間企業・団体等による支援を結びつけるために新設されたスペースです。
今回のプログラムはこのスペースをメイン会場にしつつ(平日は同フロアにある会議室を使用します)、オンラインを活用しながら自主的にチームで開発を行い、必要に応じて現場での検証等を行います。
(上記のとおり、9月12日(日)まではオンライン開催となりました)

滋賀県庁へのアクセス

滋賀県大津市京町4-1-1 (JR大津駅から徒歩5分)
> Google Maps
> Apple Maps

参加対象※2

以下の要件を満たす方とします。

  • ITやデザインに関する経験や関心がある方
  • 9月の1ヶ月間、オンラインを活用して自主的にチームのメンバーと活動することができる方

※2 初日9月5日(日)に、フィールドとなる滋賀県庁との秘密保持契約を交わしていただきます。

こんな方にオススメ

  • デザインやITの力で滋賀を良くしたいと思っている人
  • フラットな環境のもと、意見をぶつけ合い、他人の意見を受け入れながら、良いサービスを作りたいと思っている人
  • 自分のスキルを生かす場がほしいと思っている人
  • 自身のスキルアップをしたい人(就活やポートフォリオなど)

定員

15名程度(4〜5名程度で1チームを構成します)

参加費※3

  • 滋賀県地域情報化推進会議の会員機関に所属する個人(正規・非正規を問いません)※4無料
  • 学生・専門学校生・生徒※4無料
  • それ以外の個人:8,000円(お支払方法はエントリー後にご案内します)

※3 食費や交通費などは自己負担になります。
※4 エントリーにあたり、各所属機関の窓口担当者への承諾や確認等は必要ありませんが、各所属機関の規則等を守ってご参加ください。

主催

滋賀県地域情報化推進会議

協力

  • 滋賀県
  • 一般社団法人インパクトラボ

お問合せ

滋賀県地域情報化推進会議事務局までお問い合わせください。以下のフォームから受け付けます。