9月6日。2日目の朝を迎えました。オンライン開催がもったいないと思うくらいのよい天気です。
今日は、お題となる県職員の業務に関する観察やインタビューを行います。
本当は参加者の皆さんが県庁に来ていただいて、職員の空気感等を共有できればよいのですが、今日も緊急事態宣言発令中のためオンライン開催で実施します。
CO2ネットゼロ推進課の職員との顔合わせ
朝10:00、県庁の会議室にはCO2ネットゼロ推進課の担当職員が集まりました。Zoom会議で行う関係で、執務室ではなく別途部屋を用意して、参加者の皆さんとを繋いでいきます。
今回のお題となる業務を所管する「CO2ネットゼロ推進課」の中嶋参事から、参加者の皆さんにご挨拶。
CO2ネットゼロ推進課というのは今年度4月、エネルギー政策課と温暖化対策課という2つの課が一つになって、総合企画部のなかに設けられた組織です。「CO2ネットゼロ」という名前のとおり、2050年までに温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させようということで、これから条例や計画をつくり、事業を考え実行していくという段階にある中で、県民、事業者や各種団体の皆様の協力が必要不可欠になってきます。
2020年4月に知事が宣言した「“しがCO2ネットゼロ”ムーブメント」に対していかに賛同者を増やして機運を喚起したり、また行動変容に繋げていくかということが重要になってきます。参加者の皆さんがお持ちのノウハウ、技術、スキルといったものを十分に生かしていただき、少しでも業務改善に繋げていけたらと考えております。
そして今回のお題となる業務を担当している県職員と画面越しの初顔合わせです。彼らの業務内容については事前に共有していたのですが、声や雰囲気を知るのは初めてになります。
ここで、今回のお題となる業務について簡単に紹介します。
環境にやさしい県庁率先行動計画(グリーン・オフィス滋賀)
これは県庁の各機関から、前年度の電気・灯油・ガス・紙・公用車のガソリン使用量などをExcelシートで報告してもらい、集計のうえ取りまとめるというものです。
このデータの取りまとめがかなり膨大であること、またマクロで集計を行う時間も非常にかかる点、またデータの有効活用ができていない点について、担当者は課題を感じているそうです。
“しがCO2ネットゼロ”ムーブメントの推進・取組みへの賛同者募集
2020年4月に知事が宣言した「“しがCO2ネットゼロ”ムーブメント」に対して、その取組みの賛同者を募るというものです。賛同者は2021年7月末時点で141事業所、個人23,642名にまでなりました。
この集計をもうちょっとスマートにできないかということ、またより効果的な周知ができないかということも課題に感じているそうです。
業務観察、インタビュー
簡単な挨拶をして、実際の業務の観察に移ります。
職員が実際の業務で使用しているファイルを用いて操作している様子をカメラで撮影し、参加者に観察していただきます。職員が使っているPCがインターネットに繋がっていればそのまま画面共有ができるのですけど、インターネット分離がされているため物理的に繋げられず、カメラ越しでの共有となります。
実際のZoomの画面(加工してません)。全然PCの画面が見えない。。。
仕方がないので、急遽デモ環境を用意して、運営スタッフのインターネット接続端末で画面共有することに。
LGWAN環境下のPCで見せないと意味がない業務については、急遽大画面のモニターを会議室に持ち込み、モニターに映し出されたPCの画面を携帯のカメラで撮影することにしました。運営側も初めての対応でバタバタしてしまっています。
午前中いっぱい業務観察を行い、お昼休みをはさんで13:00、今度は業務を担当している県職員へのインタビューを行いました。
持ち時間は各チーム1時間。前日に検討した初期視点を踏まえ、それぞれ全く異なる切り口で、気になったことを確認していきます。
業務に関する資料の一枚一枚に気になったことをメモしあっていたチームは、そのマインドマップを職員と共有しながら、疑問点を確認しています。
このチームでは、職員の具体的なエピソードを聞き出しています。「経験」という事実から、本人の着飾らないパーソナリティが見えてきます。
記録の整理〜洞察・分析
15:00、インタビューが終わりました。これから記録の整理や、洞察・分析を行い、自分たちが取り組むべきポイントはどこなのかを確認しあうわけですが、今日作業できるのはあと2時間弱しかありません。できる限り各チームで、今日できることを行い、今後の作業を確認しあいます。
16:30には各チームのリーダーが集まって、ここまでのチームの状況について、共有しあいました。
チームa: マインドマップなどを使い、それぞれの意見を取り合って計画を進めています。データを集計する係、データを解析する係、デザインする係という役割分担をして進めているのですが、そのなかでまた課題が出てくるのだと思います。僕はデータ解析を担当しているのですが、データの量が膨大で、どう扱うかが悩みですね。
チームb: 今日のヒアリングを通して、概ね昨日までに立てた仮説と一致した部分もあれば、自分たちが捉えきれていなかったことや「そういう発想もあるよね」という、新しい気付きが多くありました。そこをもっと深掘らないといけないという議論をしています。
また、メンバー間の方向感は擦りあっているけれどもテキストベースでしか共有されていないため、絵や図解におとした際に、その認識のズレがないかを12日までに洗い出そうと思っています。現状は明確に役割分担をせず、メンバーが同じ作業をすることによって、認識の違いがないかを突き合わせるようにしています。
チームc: このチームには大学生やプログラマーや経営者といった様々な立場の人が集まっているので、みんなが一つの関心をもって、意見を出し合えるような場にしようと思って、取り組んでいます。
今日のインタビューによって、チームとしてやることは共有できたのですが、皆さんそれぞれの裏テーマを持っているなかで、最後どういったところをゴールにするかが課題です。
チームd: 一人が意見を出し、そこにみんながリアクションしていくという感じで進めています。年代がバラバラで、高校生や大学生もいるので、面白いアイデアがたくさん出てきたと思います。
現状の課題は特になく、どう進めていくのかも大体決まったので、今後はその具体性を出していくことになると思います。
ここから次回全体のワークショップとなる9月12日(日)までの間は、各チームで分析や洞察を行い、お題となる業務や職員等のどんなポイントに注目し、何に取り組んでいくのかを決めていただきます。そして9月12日(日)当日はその共有とフィードバックを行います。
基本的に各チームのなかで時間を決めあって作業することになりますが、それまでにもし新たに質問したいこと等が出てきたら、可能な範囲で事務局がセッティングを行いますので、自由にリサーチしてくださいね。